今年の冬は身体をでかくしたいと思ってるんだけど、どれくらいの期間考えておけばいいのかな?
目標の期日を決めて増量・減量合わせて逆算すると期間が分かるよ!
長くても4ヵ月は超えないようにすると効率的だよ!
バルクアップの季節ですね。バルクアップの為に必要なカロリーやマクロバランスは皆さん計算すると思います。
計算した栄養バランスで最適な筋肥大を目指すためには期間の考え方も重要です。何故なら筋肥大の効果は増量期間が長すぎると停滞するためです。
結論から言うと増量の期間は3~4ヵ月以内として、それ以上の期間増量する場合は一度増量のブレイクを入れてダイエットを1ヵ月ほど挟むと良いでしょう。
この記事では何故3~4ヵ月に区切るべきか、そして実際に増量の期間を決めるための具体的な考え方、そして増量の経過確認方法を解説します。
何故増量するのか?
筋肉を大きくする上で増量は避けて通れません。シンプルに考えて貰えば分かりますが、筋肉を大きくする=身体の筋肉量が増えるということなのでその分体重が増えます。
この筋肉で体重を増やすという行為がバルクアップと呼ばれ、このバルクアップするために増量します。
筋肉を増やしながら脂肪を落とすことは出来ないの?という疑問もあるかもしれませんが基本的には出来ませんし、効率が悪いです。
増量する理由は筋肥大効果を最大減に引き出して効率よくバルクアップすることです。ボディビルダーやフィジーカーなど極限まで筋肥大したい人たちもこの方法で筋肉を大きくしています。
つまり世の中で最も筋肉を求めている人たちがやっていることなのでこれを真似するのが合理的です。
もしあなたが初心者であったとしてもこれは同じです。体重を増やしながら筋肉を増やすというのは人類皆共通の最も効率がよい筋肉の付け方です。
一応触れておきますが、世の中にはリコンプと呼ばれる筋肉を付けながら体脂肪を落とすというような手法もあります。
これは筋トレから離れていた中級者以上が脂肪を落としながら身体を戻すといった場合に可能な特殊な手法です。
初心者も出来ないことはないですが、このリコンプはカロリーバランスの調整やマクロ調整等はっきり言って難しいです。
パーソナルトレーナーを付けて栄養・トレーニング管理出来れば別ですが、初心者が個人でやるのは難しいでしょう。
現在とんでもない肥満体であるとか、特殊事情がない限りこれをやる理由がないので筋肥大するなら実質増量によるバルクアップ一択です。
SNSで体脂肪が全然ないマッチョな人が写真を上げてるけど、あの人たちも増量してるの?
コンディションがバキバキのマッチョたちも実は一度はバルクアップしてそこから脂肪をおとしてるんだ。
バルクアップにおける重要項目
バルクアップに最重要なことはカロリーバランスのプラスです。
カロリーバランスのプラスというのは摂取カロリー>消費カロリーの状態です。要は消費カロリーを上回る食事を取れということです。
筋肥大というのは筋合成と筋分解のバランスが筋合成に傾くことで置きます。
カロリーバランスがマイナスだと、筋合成に使われるべきタンパク質などもエネルギーとして消費され筋肥大効果も大幅にマイナスになります。
簡単にイメージできると思いますが家を建てるために木材をもってきても、暖を取るために薪として使ってしまえば家は完成しないのと同じです。
カロリーバランスの重要性については以下の記事で詳細に解説しています。
カロリーバランスの次に重要なものはマクロ栄養素のバランスです。マクロ栄養素とはタンパク質、脂質、炭水化物のことで、英語の頭文字をとってPFCバランスとも言います。
これらのマクロ栄養素は筋肥大の為にそれぞれ役割があり、どれも欠かすことが出来ません。
タンパク質の筋肥大効果ばかりが注目されていますが、脂質と、炭水化物も重要です。
アンパンマンばかりに目がいき、みな食パンマンとカレーパンマンを忘れがちですが三人そろってこそのヒーローです。これと一緒です。(アンパンマンが大概解決してるやんけ!という突っ込みはなしです)
マクロ栄養素のバランスについては以下の記事で詳細を解説しています。
バルクアップのためにはこれらの栄養素を必要な量摂取しながらカロリーバランスをプラスにするというのが大原則です。
ざっくり言えばマクロ栄養素のバランスを意識して、たくさん食事を取る。
これがバルクアップの基本だよ!
自分が筋肉量を増やせるペースを知る
バルクアップの期間の話をする前に、自分がどれくらい筋肉を増やせるのか?ということを知っておきましょう。
筋肉を増やせる幅を知れば期間の設定にも役に立ちます。
筋肉のを増やすペースを知るために、ライル・マクドナルドモデルがあります。
トレーニング年数 | 筋肉の増加量/1年 |
---|---|
1年目 | 9~11.3[kg] |
2年目 | 4.5~5.5[kg] |
3年目 | 2.3~2.7[kg] |
4年目 | 0.9~1.3[kg] |
ライル・マクドナルドモデルは、ドラッグフリーのナチュラルトレーニー(つまりあなたのようなステロイドを使わない普通のトレーニー)の年間で増やせる筋肉量を示したものです。
条件としては、男性でかつまともなトレーニングを行ってしっかりと栄養を取った場合です。女性の場合はこの半分くらいだそうです。
もちろんこれは大まかな数値ですのでこの通りには行かないと思いますが、大まかな傾向として初心者はとんでもないペースで筋肉が増え、上級者になるほど筋肉が増えるペースが減るということを知っておくべきです。
初心者こそこのバルクアップボーナスを得るためにしっかり計画を立てて増量する必要があるということです。
安心してください、今まで筋肉があまり増えなかった筋トレ歴が長い人でも正しいトレーニングと正しい栄養で初心者のようにバルクアップできる可能性は高いです。
今まで筋肥大が伸び悩んでいた人もしっかりと計画を立てて増量しましょう。
1年間で10kgも筋肉が増えるなんて夢があるね!
普通体形の人でもこの5年間しっかりトレーニングすれば18kgの筋肉がつくと考えるとやる気もわいてくるね。
バルクアップに最適な期間
筋肉を増やすために増量する必要性は分かったけど、ずっと増量してもいいの?
増量は期間を決めた方が効果的だよ、筋肥大の効率の面でも、メンタル面でもね。
増量は筋肥大には必須といえますが、ずっと増量し続ければよいというものでもありません。
私の結論としては、増量期間は3~4ヵ月と期間を決めて行い、もし更に増量する場合は最低1ヵ月程度のブレイク(減量)を挟んで増量を再開するというやり方がおすすめです。
ここでは期間を区切るべき理由について解説します。
筋肥大停滞の観点
いくつかの研究でバルクアップは長期間行うと停滞することが分かっています。
ある研究ではバルクアップを4ヵ月続けると体重の伸びが停滞して、増加しない傾向にあることが分かっています。
また別の研究では100日間、カロリーバランスを+1000kcalにした食事で生活し、増えた体重の内訳を調査した研究では、
増量当初は増えた体重の脂肪と筋肉の割合が脂肪:筋肉=6:4だったのが100日後には脂肪:筋肉=7:3になり、体脂肪の増加割合が増えたという研究もあります。
つまり科学的に約3~4ヵ月の増量を継続すると体重が停滞することが分かっています。
私の個人的な経験としても4ヵ月増量すれば体重は10kg程度増えこれ以上は伸びが停滞すると感じます。
体脂肪率の観点
体脂肪率の観点から言うと体脂肪率が増えすぎるとテストステロンの分泌が減少し筋肉が付きにくくなってしまいます。
体脂肪率が10%~15%の状態が最もテストステロンの分泌が多く筋肥大に最適な体脂肪率になります。
多くても20%を超えないような体脂肪率をキープすることがバルクアップの効率を高めるためには重要です。
バルクアップの期間は体脂肪率が徐々に増えていき、体脂肪率も高まります。
そして正しくバルクアップを4ヵ月も継続すれば体脂肪率は15%を超えるでしょう。
このように体脂肪率の観点から言っても、あまりに長期間のバルクアップは適切な体脂肪率を超え筋肥大効果を低減させる可能性があるため、期間は区切る必要があります。
モチベーションの観点
また、シンプルに終わりのない作業というのは人間のモチベーションを維持することは出来ません。
明日から永遠にダイエットし続けなさいといわれてもいつかできなくなるように、バルクアップも永遠には続かないでしょう。
人間ゴールが見えないいつ終わるか分からない作業というのは辛くて続かないものです。
そのためにも期間を決めて物事には取り組むべきです。
多くの人は長期間の目標を設定しては挫折します。1~2年間これをやるといっても1~2年後は結構遠い未来です。あまり1~2年後の自分は明確に想像できないでしょう。
3ヵ月後くらいなら次の季節くらいの感覚なので、例えば秋に年末まで頑張ろうというのであれば具体的なイメージが沸くはずです。
モチベーションを維持するためにもこれくらいで設定するのが良いと思います。
ボディビルダーは増量と減量を繰り返しているけど、科学的にもバルクアップに適した方法なんだね。
多くのボディビルダーは筋肥大効果を最大限に引き出すために、停滞したらブレイクしたり、体脂肪率が上がりすぎたらプチ減量を挟んだりすることで筋肥大効果が下がらないように工夫してるんだ。
コンテストから逆算する増量計画
ここではコンテストに出場を目標とした場合に、増量期間をどのように設定するかを考えていきます。
コンテストに出ない人であっても、例えば来年の夏までに目標の身体になるとか、結婚式や何かのコスプレイベント等具体的な日付が決まっているイベントに向けて身体を作るときに同じような考えで計画出来ます。
計画を立てるときはまずゴールを決めて、それから道筋を決めるというのが基本ルールですのでここでもそのようにして決めます。
大会を決める
まずは来年出場する大会を決めます。大会の具体的な日程はその年の初春でないと分かりませんが、今年の日程と来年の日程はそう変わらないのが普通です。
例えば県のクラス別や県の選手権大会等は毎年同じ月の同じ週に開催されるのが普通ですので、その日をゴールに設定します。
その大会の開催日が今年7月2週目の日曜日であったのであればゴールは来年の7月2週目の日曜日に設定します。
次に現在の日時から大会までの期間を考えます。現在が10月の末であれば来年の大会までは9ヵ月半あることになります。
この9ヵ月半の間に増量して減量し大会のコンディションに持っていく必要があります。
減量期間を決める
減量期間は4~5か月、初心者なら半年見てもいいでしょう。
減量もバルクアップ同様に停滞との闘いになります。特にコンテストコンディションまでもっていくとなるとそれなりに大変です。
減量期間が長期間になりすぎると体力的にきついというのと、筋肉の張りもちょっとづつ失われていってしまうのでコンテスト的にもよくありません。
4ヵ月くらいの期間を設定し1ヵ月の余裕を見ると5か月です。その間に落とせる体重の幅を考えます。
筋肉を落とさない減量幅は体重0.5~1.0%/1週間が目安なので、体重70kgで4ヵ月間の減量なら5.6kg~11.2kg程度になります。
増量後の体重はコンテストコンディションでの体重プラス上記の体重を目安にします。コンテストコンディションが60kgくらいなら増量期が65~71kgのイメージですね。
私の感覚的に4ヵ月なら大体+10kg以内が適正という感じで、+15kgであれば5~6ヵ月欲しいかなという感じです。
コンテストコンディションの体重が分からないという初心者は分かる人に見てもらうというのが一番ですが、どうしても無理なら6ヵ月見ておけば大体大丈夫です。
増量期間を決める
ここで決めた減量期間を大会までの期間から引くと増量期間になります。
9ヵ月半の期間で減量が4ヵ月なら増量期間は5ヵ月半になります。この場合増量期間が4ヵ月を超えてしまっています。
4ヵ月程度であればその期間が増量期でよいですが、これを超える場合一度ブレイクを入れることを検討しましょう。
5か月半なら3ヵ月増量して1ヵ月ダイエットを挟んでまた1ヵ月半増量するといったイメージです。
この辺りのブレイクを入れるタイミングは実際にやってみて停滞を感じたときに入れると効果的です。
特に初心者の場合は4ヵ月過ぎても伸び続ける可能性もがあります。やってみておなかの腹筋が見えないくらい脂肪がついてきた、体重が伸び悩んでいる、といった状態になったタイミングで入れると良いでしょう。
最終的なゴールを決めると逆算的にブレイクダウンした目標が決まっていくんだね。
大きなところから小さく分解して、具体的な作業まで落とし込む。これが計画の基本だよ!
ここでは長くなりすぎるから期間を決めて終わりだけどここから日々の食事、トレーニングまで落とし込むと毎日のやることが明確になるよ。
増量ペースの進捗確認する
バルクアップはスタートしたらゴールまで進めばいいというものではありません。
途中途中で立ち止まり、ゴールに向かって進んでいるか、期間内にゴールに到達するかということを確認する必要があります。
恐らく全ての人がバルクアップ中は体重を測定すると思います。ただ体重だけだと色々と見逃す可能性があります。
ここではバルクアップ期の身体の確認のポイントを紹介します。
体のサイズの測定
バルクアップ中に経過の確認をする場合、週に1回お腹周りと腕の太さ、そして太もも周りの太さを測定してください。
毎日鏡で見ても変化は分かりませんが、定期的に体のサイズを測定すると明らかな変化が数字で分かるようになります。
効果が出ているのかどうか分からないという人は身体のサイズを測ることで成果を確認出来てやる気も上がるでしう。
お腹回りの測定は大凡の体脂肪量を確認できます。体重が急に増えたとしてもお腹周りが増えていなければ体脂肪はそれほど増えていません。
体重自体は水分によっても大きく変わるのでお腹周りのサイズを測ることでどれくらい体脂肪がついたか分かります。
バルクアップ完了後減量前にお腹周りのサイズを測っておくことで、バルクアップ後の体脂肪量が大体わかり、来年度のバルクアップの目安や減量期間の目安としても使えます。
例えば去年よりも筋肉が増えて体重が増えたとしても、同じくらいのお腹周りであれば体脂肪量としては去年と同じくらいという判断が出来るため減量のペースも分かります。
腕周りと足回りのサイズは単純に筋肉量が増えたかどうかの目安です。腕が数字で太くなるとデカくなった実感がわくでしょう。
体の変化は一日一日の変化は小量なため意識しないと気が付かないこともあります。しっかり数字で把握することで少しの変化も見逃さなくなります。
身体の測定と出来れば写真も撮っておくと後で見比べると違いがよく分かるよ。
まとめ
- バルクアップに体重の増加は必須でありそのための増量計画が必要
- バルクアップは大体3~4ヵ月で効果が停滞する
- 具体的な期間はターゲットの日付から逆算し減量とセット決める
- 増量中は身体の部位を測定することで成果を確認して進める
来年のコンテストを目指して、まずは3ヵ月間に期間を区切って増量を計画してみるよ!
そうだね、3ヵ月経ってもまだまだ体重も筋力も伸びるようならその時延長の判断してもいいしね。
初心者こそ知るべきコンテストに向けた増量計画はいかがだったでしょうか?筋肉を大きくするときに期間はあまり意識せず何となくやる人も多いと思います。
この記事では期間を区切る重要性、期間を区切る場合の考え方について説明しました。
私も来年の大会までを逆算すると増量期間が長くなりすぎるので一度冬にブレイクを入れるつもりです。
今回の記事があなたの悩みに少しでも役に立てば私もうれしいです。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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