- カロリー制限ダイエットの摂取カロリーの目安は?
- カロリー制限ダイエットを失敗しないコツは?
- カロリー制限ダイエットはリバウンドする?対策はある?
カロリー制限ダイエットを健康的に成功させるためには正しい減量ペース、三大栄養素の十分な摂取、継続できる食事が必要です。
どれか一つでも欠けていれば健康的にカロリー制限ダイエットを成功することは出来ません。
この記事を読めば、カロリー制限ダイエットの正しい計画とダイエットの継続が出来るようになります。
私はボディビルの大会に出場するために毎年体脂肪を限界まで削っています。この記事で紹介する方法はボディビルで培った体脂肪を落とすための食事のノウハウの一部です。
やり方や理屈を知っていても、実際に行動を継続できなければダイエットは成功しません。カロリー制限ダイエットを失敗しないために必要なことは継続できることです。
カロリー制限ダイエットのための基礎知識
カロリー制限ダイエットとは、食事から摂取するカロリーを消費カロリーよりも小さくすることで痩せる方法です。
カロリーとは何か?というところから摂取カロリーの設定方法までサクッと説明します。
- 食事のカロリーとはエネルギーの単位
- 体脂肪を1kg落とすために必要なカロリーは7,200kcal
- 健康的なカロリー制限ダイエットのペース
- 2カ月で5キロ痩せるためのカロリー消費ペース
- 摂取カロリーの設定方法
食事のカロリーとはエネルギーの単位
カロリーとはエネルギーの単位です。人が生きるためには体温を維持したり、身体を動かすためにエネルギーが必要です。
人は生命活動に必要なエネルギーを食事で摂取します。三大栄養素とは食事でエネルギー源となる栄養素です。
三大栄養素(PFC) | エネルギー量 |
---|---|
タンパク質(Protein) | 4kcal/g |
脂質(Fat) | 9kcal/g |
炭水化物(Carbohydrate) | 4kcal/g |
物理的な定義としては「1気圧の環境下で水1gを1℃温めるためのエネルギー」です。食事の表記ではkcal(キロカロリー)と表記されます。k(キロ)は1,000という意味ですので1kcal=1,000calです。
体脂肪を1kg落とすために必要なカロリーは7,200kcal
体脂肪を1kg落とすために必要なカロリーは7,200kcalです。これは体脂肪には2割ほど水分が含まれるためです。1kgあたり8割が脂質だとすると、体脂肪1kgあたりに含まれるカロリーは以下の通りです。
1,000g × 0.8 × 9kcal =7,200kcal :体脂肪1kg落とすための消費カロリー
筋肉は1000kcal程度の消費で1kg落ちます。筋肉の場合75%が水分のためです。1ヵ月で10kg痩せるというような極端なダイエットは、筋肉を落としている可能性が高いといえます。
健康的なカロリー制限ダイエットのペース
健康的なダイエットのペースは1週間に体重の0.5~1%程度の減量ペースです。この体重減少ペースでダイエットすることで筋肉の減少を最小限に食い止めることが出来ます。
ダイエットの目的は余分な脂肪を落とすことです。体重が落ちても筋肉が落ちてしまっては健康的なダイエットとはいえません。筋肉の減少は見た目を悪くし、代謝の減少やリバウンドの原因にもなります。
2カ月で5キロ痩せるためのカロリー消費ペース
このサイトでは2カ月で5キロ痩せるというのが目標です。2カ月で5キロの体脂肪を落とすカロリーの消費ペースは600kcal/1日となります。
7,200kcal × 5kg / 60日 = 600kcal / 1日:2カ月で5キロ痩せるカロリーの消費ペース
消費量の内訳は、食事で-500kcal+運動で-100kcal=合計-600kcal/1日が目標です。運動や食欲のコントロールなど、2カ月で5キロ痩せるための完全ロードマップを知りたい方は以下のリンクをクリックしてください。
2カ月で5キロ痩せる方法を一から十まで完全解説したロードマップはこちらをクリック
摂取カロリーの設定方法
1日の消費カロリーから制限カロリーを引くことで一日の摂取カロリーを設定します。
総消費カロリーはMifflin-St. Jeorの式で計算できます。身長170cm体重70キロの男性で一日の大半を座って過ごしている人なら約2,400kcalです。
この男性がカロリー制限のみで2カ月で5キロ痩せようとした場合、2,400kcal – 600kcal = 1,800kcalが一日の摂取カロリーになります。
女性の場合:10×体重(㎏)+6.25×身長(㎝)-5×年齢-161=基礎代謝(kcal)
男性の場合:10×体重(㎏)+6.25×身長(㎝)-5×年齢+5=基礎代謝(kcal)
この基礎代謝に以下の活動レベル平均値をかけたものが総消費カロリーになります。
活動レベル | 活動レベル平均値 |
---|---|
ほとんど一日座っている | 1.5 |
基本座っているが、通勤や接客、家事、軽いスポーツなどを行う | 1.75 |
立ち仕事をしたり、活発にスポーツを行う習慣がある | 2.0 |
もし運動を行う場合は、運動による消費カロリーも考えて摂取カロリーを決める必要があるぞ。
健康的なダイエットのための三大栄養素知識
三大栄養素とはタンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3つで、英語の頭文字を取ってPFCとも呼ばれます。
カロリー制限ダイエットを行うためには、食事のカロリーを決める三大栄養素について理解する必要があります。三大栄養素はカロリー以外にもそれぞれに役割があり、極端な制限は体調不良の原因にもなります。健康に継続するために必要な最低限の摂取量を知っておきましょう。
- 三大栄養素の役割
- ダイエット中に摂取する最低限の三大栄養素量
- 三大栄養素が足りていない場合の症状
三大栄養素の役割
三大栄養素にはエネルギーとしての役割はもちろん、身体の機能を維持するための役割があります。
三大栄養素 | 役割 |
---|---|
タンパク質 | 筋肉や髪、爪など身体を構成する多くの物の原料になる。 |
脂質 | 主としてエネルギー源。体の機能を維持するためのホルモンや、細胞膜の原料にもなる。 |
炭水化物 | 主として脳や筋肉のエネルギー源となる。 |
各栄養素が不足した場合には以下のような症状が出る場合があります。ダイエット中に症状が出た場合は各栄養素の量を見直して多めにとるようにしてください。
- 筋肉量の減少
- 肌や髪、爪などのトラブル
- 疲労感など疲れやすくなる
- 便秘
- 乾燥肌
- ホルモンバランスの乱れ
- 慢性的な疲労感、イライラ感
- 運動パフォーマンスの低下
- 思考力の低下
糖質オフ、脂質オフも両方試したけど、どっちも最終的には疲労感と頭がぼーっとする感じで無気力になる。極端な制限は生活の質を下げるからやめた方がいい。
ダイエット中に摂取する最低限の三大栄養素量
ダイエット中でも元気に活動し、筋肉を落とさないためにも十分な三大栄養素の摂取が重要です。
体重1kgあたり必要な三大栄養素 | |
---|---|
タンパク質 | 2.3g/1日 |
脂質 | 0.5g/1日 |
炭水化物 | 2.0g/1日 |
タンパク質の摂取量2.3g/1日とは体重70kgの人であれば161gになり、鶏胸肉に換算すると700gです。食事だけで161gのタンパク質量を摂取するのは難しいかもしれません。プロテインパウダーには1カップ20~30g程度のタンパク質が含まれるので1日2~3回飲むことで十分なタンパク質量を確保しましょう。
カロリー制限ダイエットを失敗しないための食事のポイント4点
カロリー制限ダイエットを失敗しないためには、決められた食事を続けることが重要です。自分で食事管理を継続するためのコツを紹介します。
- 調理が楽な食事メニューにする
- 食事メニューは1週間単位で設定する
- 三大栄養素を調整できる食材を活用する
- 調味料の活用
調理が楽な食事メニューにする
食事のメニューはなるべく調理が簡単で、切る・焼くor煮る程度のものにしましょう。食事の準備が面倒だと、毎日継続することが難しくなるためです。
プロテインパウダーの活用は調理の手間を省く、という点においてもとても有効な手段になります。
- 納豆や卵、キムチなどご飯と一緒にそのまま食べれる食材の活用
- バナナやミカンのように包丁がいらない果物
- ヨーグルトのように調理不要なたんぱく源の活用
- 週末に大量に仕込める食事を活用した作り置き弁当
- サラダチキン等コンビニのダイエット食品の活用
- 塩麹漬けのように肉を下味をつけ、夕飯前に焼くだけ
- 鮭の切り身のように焼くだけで食べれる食材の活用
- 味噌汁で簡単に野菜を一品追加する
”自分で食事を作ることを継続できるか?”がカロリー制限ダイエットの1番のポイントだ!
食事メニューは1週間単位で設定する
食事メニューは1週間単位で設定し、週末に1度の買い物で全ての食材を買ってしまいましょう。毎日の買い物の回数が減れば食事の準備の時間を大きく減らすことが出来ます。
1週間分の食事メニューを決めてしまえば毎日食事メニューを考える必要もありません。毎週同じメニューにしても、同じ食事は1週間に1回なので飽きもこないためおすすめです。
- 毎日の買い物の時間をなくすことができる
- ダイエット中に余計な食べ物の誘惑の機会を減らすことができる
- 毎日メニューを考える手間がなくなる
三大栄養素を調整できる食材を活用する
食事メニューを考えるときは三大栄養素を簡単に調整できる食材を活用しましょう。制限された食事の中で十分な三大栄養素量を確保するためには、食材による調整が必要だからです。
困ったときは以下の食材を活用して三大栄養素量を調整して下さい。
具体例 | |
---|---|
タンパク質食材 | プロテインパウダー、鶏胸肉(皮なし)、鶏ささみ、豚ヒレ、牛赤身系、マグロ赤身、イカ、タコ、エビ |
脂質食材 | mctオイル、オリーブオイル、ごま油 |
炭水化物食材 | 米、餅 |
調味料を活用する
調理方法のバリエーションの代わりに、調味料を活用して味のバリエーションを作りましょう。
焼く・煮るを基本の調理とするとどうしても味が単調になりがちです。食事を飽きさせないためにも味のバリエーションは大事です。
調味料を選ぶ際の注意点として、マヨネーズやケチャップなどは脂質や糖質を含む調味料はカロリーオーバーの危険性があります。カレー粉などの香辛料は糖質も脂質もほとんどないためおすすめです。
ダイエットに適した調味料 | ダイエットに適さない調味料 |
---|---|
カレー粉(辛いのが苦手な人はクミン単体もオススメ) 胡椒 ポン酢 乾燥バジル等の香辛料 | マヨネーズ ソース ケチャップ 市販のドレッシング |
リバウンド防止のためには筋トレも必要
食事制限のみを行うカロリー制限ダイエットよりも、筋トレを併用したダイエットの方がリバウンドのリスクを減らせます。リバウンドを防ぐためには筋肉量の維持が重要だからです。
- ダイエット後のリバウンドの原因
- リバウンド防止の筋トレにおけるポイント
- リバウンド防止の筋トレの具体的なメニュー
ダイエット後のリバウンドの原因
ダイエット後のリバウンドの原因は体重減少に伴う筋肉の減少です。筋肉が減少すると体の恒常性(ホメオスタシス)により筋肉量を戻そうと食欲が増大します。この食欲は筋肉量が戻るまで元に戻りません。
筋肉量の減少は代謝の低下を招き、消費カロリーも少なくなります。筋肉を失うと、食欲が増え、消費カロリーが減るため二重で太りやすくなってしまうのです。
ホメオスタシスは体を一定の状態に保とうとする働きです。1950年代のアメリカの研究では食欲の増進は筋肉量が回復するまで続き、体脂肪がいくら増えても筋肉が回復するまで食欲の増進は止まらなかったと結論付けています。
リバウンド防止の筋トレにおけるポイント
リバウンド防止の為の筋トレは筋肉を減らさないことが目的です。筋肉を減らさない筋トレのためのポイントは以下の通りです。
- 全身をトレーニングする
- コンパウンド種目を中心に行う
- 中程度の負荷で回数を防ぐ
筋肉を維持するために全身を鍛えましょう。局部的なトレーニングは体のバランスを悪くしケガの原因になります。
コンパウンド種目の利点は一度に多くの筋肉を動員できるところになります。多くの筋肉を鍛えられるので効率的であるという点と、消費カロリーも高いためダイエット効果も高まります。
コンパウンド種目とは2つ以上の関節を使うトレーニングです。スクワットや懸垂、ベンチプレスなどが代表的なコンパウンド種目です。反対にアームカールなど1つの関節を使うトレーニングをアイソレーション種目と呼びます。
筋肉量の減少を防ぐためには、高重量のトレーニングを行う必要はありません。中程度の重量で十分です。筋トレの効果は重量×回数で決まるからです。
筋力を伸ばすためには高重量のトレーニングが必要ですが、ダイエット中は筋力を伸ばす必要はありません。
中程度の重量とは15~20回を連続で上げられる重さを指すぞ。
リバウンド防止の筋トレの具体的なメニュー
コンパウンド種目中心に具体的なメニューを組んでみました。以下のトレーニングを週に2回行えば、リバウンド防止としては十分でしょう。
種目(or代替種目) | 回数×セット数 | 部位 |
---|---|---|
①ベンチプレス (orチェストプレス) | 15~20回 × 1~3セット | 胸、腕(後側) |
②ダンベルショルダープレス (orショルダープレスマシン) | 15~20回 × 1~3セット | 肩、腕(後側) |
③懸垂 (orラットプルダウン) | 15~20回 × 1~3セット | 背中、腕(前側) |
④ケーブルロウイング (orロウイングマシン) | 15~20回 × 1~3セット | 背中、腕(前側) |
⑤バーベルスクワット (orレッグプレスマシン) | 15~20回 × 1~3セット | 脚 |
セット数は自分の体力に合わせて調整する。大体1時間で終わる程度を目安にやるといいぞ。
食欲を抑えてダイエットの失敗を防ぐ3つのポイント
ダイエットを継続できない原因は、食欲を抑えられない場合がほとんどです。食欲さえ抑えられればカロリー制限ダイエットは成功したも同然といえるでしょう。
食欲は脳の中のとは食べたい(摂食中枢)とおなかいっぱい(満腹中枢)のバランスです。摂食中枢を抑え、満腹中枢を刺激することで食欲を抑えることが出来ます。具体的な方法は以下の通りです。
- 睡眠を十分とる
- タンパク質を十分摂取する
- 超加工食品を避ける
睡眠を十分とる
睡眠をとることで摂食中枢を抑えて食欲を抑えることが出来ます。睡眠不足になると摂食中枢が刺激され一日の摂取カロリーが増えることが研究で明らかになっているのです。
夜更かししていると深夜に急にラーメンが食べたくなったりするよな?
一般的には7~8時間の睡眠が十分な睡眠とされています。しかし十分な睡眠には個人差が大きくあります。以下の睡眠不足チェックポイントを確認して自分が睡眠不足かどうか確認してみてください。
- 目覚ましがないと朝起きることが出来ない
- カフェインを摂取しないと朝の10~11時に眠くなる
- 頭がぼーっとして日中集中できない
午後にカフェインを含む飲料を飲まない等睡眠不足の原因を断ちましょう。筋トレは睡眠の質を上げることも分かっています。筋トレも併用してよく眠り食欲を抑えましょう。
タンパク質を十分摂取する
タンパク質の摂取が満腹中枢を刺激し食欲を抑えることが分かっています。量としてはこの記事で紹介する体重あたり2.3g/1日の摂取で十分です。
プロテインパウダーを使ったタンパク質による食欲を抑える効果を発揮するためのテクニックを紹介します。食前30分前に500mlの水に溶かしたプロテインを飲むことで食事の量を抑え体重を減らすことが出来ます。
満腹中枢は胃が膨れる、血糖値が上がる、タンパク質を摂取する等で刺激を受けます。プロテインを食前に飲むと水による胃のふくらみ、タンパク質の摂取で満腹中枢が刺激されます。
とにかくやってみれば効果は簡単に体感できる。明らかに少ない量の食事で満足感を得られるようになるぞ!
超加工食品を避ける
ダイエット中はなるべく超加工食品を避けましょう。超加工食品は満腹中枢を刺激しないためいくら食べても満足できない危険な食べものです。
超加工食品の摂取は食欲を増大させ摂取カロリーを増やす上に、超加工食品自体も高カロリーなものが多いです。健康にもよくないことは明らかなので摂取は控えましょう。
超加工食品は、菓子パンやインスタント食品のようにもとの材料が分からないような食品です。超加工食品は値段を抑えたくさん食べられるように設計されています。食物繊維やタンパク質のように満腹中枢を刺激するものを意図的に抜いて味を良くして値段を抑えています。
カロリー制限ダイエットを成功させるコツは正しい計画と継続できる環境
カロリー制限ダイエットを成功させるコツは正しい知識で計画し、適切な食事を続けることです。
- 1週間に体重の0.5~1%減らす程度のペース
- 調理が楽なメニュー等ダイエット食を継続しやすい仕組みを作る
- 筋トレも併用してリバウンドを防止する
ダイエット計画と自己管理が出来なければダイエットは成功しません。自分自身で食事をペースを計画し、食事管理や筋トレも全て行うのは難しいものです。
プロのトレーナーに食事メニューを管理してもらい、筋トレの知識や技術を教えてもらうというのがダイエットを成功させるための最短で確実な方法です。
結婚式やイベントなど、決められた予定までに痩せる必要がある人はパーソナルジムの活用をお勧めします。以下のリンクに目的別の短期集中型パーソナルジムを紹介していますので自分のスタイルに合わせて選んでください。
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