「今日は足の日だったけど仕事で出来なかったなぁ・・・トレーニングサイクルが乱れるけど明日にずらすかぁ・・・」など仕事でサイクルが乱れることにお悩みのあなたに今日は解決策を紹介します。
- 仕事と両立するために時間効率のよいトレーニング分割法
- 全身法によるメリットデメリット
- 全身法のメニューの組み方
ボディビルと仕事を両立させるために必要なこと
仕事とボディビルを両立しようとすると大体2つの大きな悩みにぶつかります。それは十分なトレーニング量が確保できないという悩みとトレーニングサイクルの乱れの二つです。
この記事を読みに来ているあなたもそんな悩みを抱えていることでしょう。この記事ではこの二つの悩みをどのように解決すべきか考えていきます。
時間効率を上げるメニューの組み方が重要
この二つの悩みの共通の根本的な要因は時間が十分に確保できないことに起因しています。時間がないからトレーニングボリュームを稼げない、時間がないからトレーニングを飛ばしてサイクルが乱れる、といった感じではないでしょうか。
一日の時間は有限で24時間ですから、ここを伸ばすことは出来ません。一日にどれだけトレーニングに時間を割けるかも大きなポイントです。時間を確保するテクニックは以下の記事で紹介しています。
この記事では確保した時間を如何に効率的に使うかを考えることで時間が足りない問題について解決していきたいと思います。
全身法のすゝめ
まず結論から言ってしまうと、時間効率を上げる手法はトレーニングの分割法を全身法にするということです。
多くのトレーニーは2~5分割のトレーニングを採用していると思います。これらは上半身・下半身2分割、プル・プレス・脚の3分割、胸・肩・脚・腕・背中の5分割(ブロスピリット)のように様々な部位を日によって鍛え分ける方法です。
同じ部位を集中的に鍛えることができ、各部位にそれなりの休息を与えることが出来ます。
これに対して全身法は日によって鍛える部位を分けるのではなく、全身を一日で鍛えるトレーニング分割法です。分割していないので分割法と言えるかは分かりませんが、ほかの分割法と比較するために分割法と呼ぶことにします。
D式(DOKIO式)全身法
一般的に全身法は時間がかかると言われています。これは恐らくブロスピリットをする人の感覚では毎日各部位をオールアウトさせる必要性があると考えているからで、各部位20set~30setをイメージしているからでしょう。全身法でそんな鍛え方をすれば当然時間がかかります。
私はこの一般的な考えとは反対に全身法の方が時間をかけずに出来ると考えています。(というか実際に出来ています)その比較をするためにはトレーニングボリュームという考え方が必要です。詳細は以下の記事で説明していますが、ざっくり言うとトレーニングによる筋肥大効果は一週間の総セット数によってきまるという考え方です。
この考え方のもと分割法と全身法を比較すると、5分割で一日30setやる人は一週間に合計で全部位150setのトレーニングを行っています。これを週5回全身法でやると考えれば、各部位1日5set合計30setを全身法でやるイメージです。
そう考えると少なくとも同じ時間で出来そうだとは思いませんか?実際は同じ時間ではなく短い時間で出来ます。何故なら筋肉の一部位の疲労が小さいため次のトレーニングにさっさと移れるからです。
やってみれば分かりますがスクワットの後のレッグエクステンションなんて一息入れないと出来ませんが、スクワットの後懸垂であればすぐできます。更にここに様々な効果が加わることでトレーニング時間をもっと短縮することが出来ますがそれは後程紹介します。
D式全身法のメニュー作りの基本的な考え方
まず、D式全身法のメニューの構成は基本種目と+αのアイソレーション種目で構成します。
基本種目
基本種目はコンパウンド種目メインで全身がトレーニング出来るような種目を5 or 6種類選んでください。具体例としては以下の通りです。
- バーベルスクワット
- ベンチプレス
- ケーブルローイング
- 懸垂
- ショルダープレス
- アップライトロウ
これらの種目は1種目3~5set/一日程度と考えてください。これを基本種目として毎日行います。間違っても10setもしてはいけません。(体力・時間的に出来ないと思いますが)
全身法では毎日各部位鍛えることになるため過度の疲労を避けます。つまりオールアウトはしません。各setは出し切りますが、トレーニング全体としては各部位余力を残して終わります。
これによりケガの防止とJunk volumeを回避します。Junk volumeは文字通り筋肥大効果が薄れるトレーニングボリュームを指し、一般的1日1部位15~20setを超えるとそれ以上は筋肥大効果が薄いためjunk volumeとなってしまいます。
次にこの基本種目の組み合わせを3組作ります。3組の考え方は、時間がある日の基本種目、時間がない日の基本種目、通常時の基本種目です。これらは日々の仕事等によるトレーニング時間の変化に対して柔軟に対応するための手段です。
時間がある日の基本種目はバーベルやパワーラックなどを使う種目などで構成します。やはりバーベルを使うとなるとウェイトの付け替えや器具の準備等時間がかかりがちになるため、そういった種目中心で選ぶと良いでしょう。この時間がある日の基本種目はたまたま仕事が早く終わったとか、休みの日にやるメニューです。
時間がない日の基本種目はウェイトスタック型のマシン等時間がかからない種目で構成します。マシンチェストプレスやマシンレッグプレス等です。こういった種目は座ればさっと出来るため時間がない場合は重宝します。
そして、通常時の基本種目はこれらのバランスをとったメニューの構成とします。
このように3組の基本種目を組み、これを大体週5~7回のトレーニングで回します。これが基本種目の考え方です。
ただこれらの種目だけではボディビルでたたくためにメリハリのある身体は作れません。そのためにアイソレーション種目を組み合わせます。
+αのアイソレーション種目
+αのアイソレーション種目は個人の課題によって変わりますが、私の場合腕が弱いので腕のトレーニングと内転筋と四頭筋のバランスを取るために四頭筋のトレーニングを+αで追加しています。これは毎日やってもよいですし、疲労が気になるのであればある程度日を開けてもよいです。
+αのアイソレーションに関しては人によってset数や種目数が違うと思います。限られた時間の中で可能なようにアレンジしてください。ただし一つの部位が基本種目を含めて合計で15setを超えないようにしましょう。
私の例を挙げるとバーベルアームカールとインクラインカール、そしてシシースクワットとレッグエクステンションを+αとしてこれらの中から二頭筋と四頭筋を一つづつ選び合計8(4+4)set程度追加しています。
今時点で気づいた方がいるかもしれませんが、実はこの時点で通常の分割法よりトレーニングボリュームが増えています。これはコンパウンド種目を基本種目として毎回やることで多くの筋肉を動員することが出来るためです。
通常の分割法ではスクワットやプレス系などのコンパウンド種目を週にこんなにたくさんできません。何故なら一日に同じ部位を鍛えるからです。ベンチプレスを5setやった後にベンチプレスを5setする人はいません。いるかもしれませんがそれははじめから10setしようとしていた人です。それでも30setは出来ないでしょう。
しかし全身法ならできます。このように通常の分割法ではコンパウンド種目をこんなに多くは出来ませんが、全身法をすることで可能になります。これが全身のトレーニングボリュームを増やして筋肥大効果を高めているのです。
これらに加えて更に効果を高めて時短効果を高めるテクニックを紹介します。
全身法のさらなる時短テクニック:スーパーセットと組み合わせる
時短テクニックとはスーパーセットです。スーパーセット法とは二つの違うトレーニングを組みわせて、片方のトレーニングのレスト中にもう片方のトレーニングを行うというテクニックです。例えばベンチプレスをして、レスト中に懸垂をするというような感じです。
全身法とスーパーセットはとても相性がよく、そのメリットは違う部位のトレーニングでスーパーセットを組めることです。
例えば5分割のトレーニング法で胸に日にスーパーセットをやろうとすれば必ず大胸筋を使う種目を2つ選ぶ必要があります。例えばベンチプレスとケーブルクロスオーバーを組み合わせます。この場合結局大胸筋の疲労によりトータルトレーニングボリュームは減ってしまうでしょう。これでは本末転倒です。
しかし全身法の場合、例えばベンチプレスと懸垂のスーパーセットならそれぞれのトレーニングボリュームを減らしません。これらのトレーニングで使用する筋肉はほとんど被らないためどちらもフレッシュな状態でトレーニング出来るためです。セット間も息をととのえるだけでよいでしょう。
このようにスーパーセットを行えばかなり時間効率を上げることが出来ます。理論的には半分に出来そうですが、実際には息を整えるのにある程度時間がいるため、私の実感としては2/3程度の時間に短縮することができていると感じています。
この時短効果は大きいです。トータル1時間のトレーニングが40分で終わることになりますので効果の大きさが実感できるでしょう。
全身法のメリット①筋肥大効果が高い
これらの時短効果に加えて更に全身法には波及効果によるメリットがあります。その一つ目は筋肥大効果が大きいという点です。筋肥大効果が大きいというのはトレーニングボリュームを稼げるという意味です。
コンパウンド種目主体で組むことで、分割法よりもトレーニングボリュームを稼ぐことが出来ることは説明しましたが、これ以外にもトレーニングボリュームを稼ぐ効果があります。
それは各筋群のトレーニングをフレッシュな状態で開始出来るという点です。分割法で20setも30setもやる場合、最後のセットの方ではどうしても疲労によりトレーニングボリュームが落ちてしまいます。これは精神的な話ではなく、筋肉の疲労や神経疲労によるものでどうにかできるものではありません。
レッグエクステンションだけする場合と、スクワットのあとレッグエクステンションをした場合でレッグエクステンションのトレーニングボリュームが変わることは簡単に想像できると思います。
一方で全身法であれば各部位は毎日にフレッシュな状態でトレーニングを行うことができ、各種目のトレーニングボリュームが落ちません。懸垂をしてもスクワットの回数は落ちないと思います。ある程度影響のある場合もありますが、分割法よりは確実に影響は少ないです。
この記事をここまで真面目に読んでいるようなボディビルダーであれば、1日5set程度で疲労が次の日に残るようなヤワな身体はしていないでしょう。よって確実にトレーニングボリュームを増やすことが出来ます。
この効果で結果的に週のトレーニングボリュームが大きくなり、筋肥大がしやすくなるというロジックです。
全身法のメリット②急な用事が入ってもサイクルが乱れにくい
二つ目のメリットとしてトレーニングサイクルが乱れにくいという点が挙げられます。
分割法の場合1週間に1度1部位のトレーニングの場合、急な出張などで3日トレーニングをとばさざるを得ない場合、サイクルが3日乱れます。この場合無理に週末に押し込んでやり抜くか、その部位を抜くかサイクルをずらす必要が出てきます。
この時とばした部位やずらした日数によっては部位を1週間以上トレーニングしないことになってしまいます。これは筋肥大的にもよくないですし、何より精神的にトレーニング出来ていない感覚に悩むことでしょう。
一方で全身法であれば、サイクルはありませんので3日空いても各筋肉を休ませる期間は3日だけです。サイクルも乱れません。同じようにまたトレーニングを再開するだけです。
このように余計なことを考えなくてもよい点が精神的には楽であり多くのサラリーマンボディビルダーの悩みを解決できると思います。
全身法のデメリット 疲労の蓄積・飽きる
ここまで良いことばかり言ってきましたが全身法を続けていく上でデメリットもあります。
一つ目が疲労の蓄積です。これは全身法を行う場合、どうしても腰や肘など使用頻度の高い関節周囲に疲労が蓄積されがちになります。特に腰は上半身の種目でも負担がかかりやすいため注意が必要です。
二つ目のデメリットはトレーニングが単調になりやすく飽きやすいという点です。毎日同じ基本種目ばかりしているとどうしてもトレーニングにメリハリがなくなり飽きてしまいやすいでしょう。
解決策
まず疲労の対策ですが、基本トレーニング種目を腰の負担が少ない種目で組み合わせましょう。デッドリフトとスクワットを両方やるようなメニューを避け、デッドリフトをするなら脚はレッグプレスやレッグエクステションにし、スクワットをするならデッドリフトではなく、ケーブルローイング等腰の負担が少ない種目を選ぶといった工夫をする必要があります。
私はデッドリフトは基本種目から外しています。デッドリフト自体は好きですが、腰の負担を考慮して泣く泣く外しました。しかし基本種目は別に何組作ってもよいのでどうしてもこの種目がやりたいという場合は、違う日に分けることでやることは可能です。
次に飽きやすいという点ですが、これも何組も基本種目を組むことで簡単に解決します。別に基本種目は全身を鍛えることさえできればよいので、例えばある日は足をスクワットにして、次の日はハックスクワットにして、その次はレッグプレスにして・・・というように色々な種目に代替することは可能です。
このようにメニューの組み方を工夫することで全身法のデメリットはある程度軽減が可能です。全身法で壁にぶつかったときはこれらの手法が解決に役立つかもしれません。
まとめ
ボディビル・仕事を両立できる時間効率の高いトレーニング分割法についていかがだったでしょうか。サラリーマンのあなたはトレーニングボリュームを増やすために限られた時間で様々な工夫をされていると思います。
この記事の内容がそんなあなたに少しでもお役に立てたのであれば幸いです。次の記事ではもう少し具体的例を挙げてトレーニングメニューを紹介できればと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。
- 全身法でトレーニングの時間効率を挙げる
- 全身法で仕事によるサイクルの乱れを回避する
- 全身法で筋肥大効果を加速させる
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